安田記念 G1 東京 芝・1600m

一着エアジハード
二着グラスワンダー
三着シーキングザパール

▲−◎でGET!

 正直いって驚いた。

 晴れて良馬場。内側は馬場が荒れていたが、それでもそんなにひどくなかった。外は引き続き最良の芝コンディション。勝ち時計の1.33.3はG1としては平凡だが、キョウエイマーチの出遅れという大きなアクシデントがあったことを考えると、決して軽く見られるものではない。
 レースは前後半の600mが35.2−35.4秒で、よどみのない平均ペース。前の馬もペースを落とすことも上げることもできない状況で、馬群がひとかたまりになったまま4角まで進んだ。

 キョウエイマーチは、ちょうど立ち上がったときにゲートが開き、1馬身の出遅れ。これが全て。盛り返して道中は中団につけたが、伸びきれずに9着。今回は度外視。

 キングヘイローとアグネスワールドは、ともに1〜2番手のハナを争う形になった。どちらも先頭に立って何とかなるタイプではないので、当然直線で脱落。こちらも、今回は度外視したいひどい内容。
 アグネスワールドは前につける作戦だった様子で、キョウエイマーチの自滅で存外のハナに立ってしまったというところか。どちらかといえば末脚で勝負するタイプの馬だけに、そもそもこれでは作戦ミス。8着。馬体はいい感じだっただけに残念だ。
 キングヘイローは、またもや最初から最後まで体中に力を入れて走っていた。スタートがいいだけに余計に前へ前へと行ってしまったのだろうし、キョウエイマーチ以外に特に先行馬がいないので、他の馬の後ろに入れる間もなく先頭になってしまったのだろう。この馬は前に馬がいない(今回やダービー時のような)状況だと不安になりきちんと走れないタイプで、このレースでは序盤の200mで敗北が決定していた。11着。気性の成長が全く見られない。

 シーキングザパールは−6kgと体が絞れてきた。道中はグラスワンダーやエアジハードの後ろで最後方に近いところから。大外の直線勝負に賭けたが、思ったほど伸びなかった。スプリント戦の後のためだろうが、道中は力んで走っている様子。妙に短距離を使った弊害だと思うが、仕方ないか。現状ではG1のマイルは長い。1400mまで。

 ツクバシンフォニーは連闘だが馬体は落ちず。道中はシーキングザパールと共に最後方からで、直線ではシーキングザパールのさらに外を突く。ゴールまでしぶとく伸びて4着。じり脚だけに瞬発力勝負にならなかったのが向いた。

 エガオヲミセテは、ペースが平均的に落ち着いたのと馬群を嫌ってか、3角で早めに先頭に並んでいく。切れる脚がないだけにやむを得なかったところ。タイムは自己ベストを出したし、相手関係を考えれば6着は健闘の部類に入るだろう。

 グラスワンダーは馬群に揉まれて8番手ほどから。4角からは少し外に出して、最後の直線では馬場のど真ん中を抜け出す。完勝の形だったが、坂を上りきったところからエアジハードと叩き合い。ゴール寸前で鼻差かわされる。坂下からの追い出すタイミングも完璧だったし、馬込みに揉まれたと言っても大きな不利を受けたわけでもなかった。ここは素直に完敗だろう。
 まあ、この馬は2000m程度が良くマイルは下限に近いのだが、単勝1.3倍の評価を受けていた以上はそんな言い訳も許されないか。弱かったわけではないので、宝塚記念に出てくれば、当然有力候補。

 エアジハードは入れ込み加減であったが、この馬はいつもこんな感じ。しょうがないだろう。レースではマイペースで11番手から。3角からグラスワンダーの外に併せ、4角からは相手に先に抜け出されたものの、馬体を併せて競り落とす。この勝負強さは大したものだ。よーいどんの競馬にならなかったのが良かったが、それでもメンバー中最速の35.1秒の上がりで完勝。
 ベストは1400mと言われているが、この様子を見る限りでは1600mでも問題ないだろう。G1レベルのレースでは、逆に1200mでは少し忙しいかと思う。まだ成長の余地はあるし、秋のレースでも楽しみである。

 上位入着の馬は、さすがに持ち味を生かしベストを尽くしたレースをした。最後のエアジハードとグラスワンダーの叩き合いは、さすがG1と唸らせるハイレベルでの争いだった。

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