皐月賞 G1 中山 芝・2000m

一着エアシャカール
二着ダイタクリーヴァ
三着チタニックオー

 雨が降って稍重発表に。芝状態も内側は良くなく力が要ったが、勝ち時計は結構速く2.01.8だった。予想通りパープルエビスが逃げ、マイネルコンドルとタイムリートピックが追いかける形となる。前後半の600mが35.4−36.3秒で、1000mが60.2−61.6秒。向こう正面でペースが落ち着いたが、それ以外は平均して速い流れだった

 エアシャカールは馬体が完璧な仕上がり。パドックでも、仕草がちょっとせわしない感じがするが、それでも前走よりはずっと落ち着いていた。序盤はのんびりと最後方近くにおり、じわじわと後方14番手ほどに上がっていく。前走同様に3角手前から追い出していき、馬群の外を捲りながら一気に先団へ取り付く。馬群が膨れた4角では、最内から7頭分ほど外を回らなくてはならなかったが、それでも内へよれつつ先に抜け出したダイタクリーヴァに並びかける。並んでからもう一伸びして首差交わしてゴールへ。
 併せ馬の形になったおかげでもう一伸びできたが、最後は一杯になっていた。前走より少し遅らせて700m強から仕掛けていったが、それでも1テンポ早かったようである。だが、それで差しきったのは地力のある証拠である。
 見た感じ距離が伸びるのは問題なし。勝負根性もある方だろう。ズブいのは確かだから、内枠となって馬群に包まれたら現在の所万事休すではあるが、とりあえずダービーでも有力候補となるには違いない。

 ダイタクリーヴァは馬なりで4番手最内を追走。4角では追い出しながら最内を回り、直線に入ってスムーズに2番手に上がる。坂下で一瞬息を入れる形を取り、坂に入ってから鞭を入れてスパートをかけ先頭へ。200mすぎで外から勝ち馬に並びかけられもう一伸びしたが、最後は首差屈した。
 芝の悪いところを走らされたし、仕掛けるタイミングなどはほぼ完璧なレースだったけに、この2着はやむをえないところ。また現時点でのベスト距離はマイルからこの辺くらいまでか。2400mはまあなんとかなるかなという程度。現段階での完成度が高いだけに、どれほど成長できるかとも思うが、安定した成果は期待できよう。

 チタニックオーは後方からの競馬で、のんびり追走したために勝負所では最後方から。残り500mから追いだし、大外へ。最後は猛然と追い込んで、3着に飛び込んだ。
 結果から見れば仕掛けが遅かったように見えるが、これは仕方のないところ。ちょっと上位2頭が強すぎた。自分の行きたいペースで走って成功したと言っていいだろう。弥生賞では差がありすぎた6着だったためこのレースでは無視したが、その前走も最後はいい伸び脚を見せていた。これらの2戦を見てみると、距離は伸びていい様子。次のダービーでは面白い。

 ジョウテンブレーヴは6番手の好位から。上手く外に持ち出して、4角から他馬と共に一気に仕掛けていくが、坂を上りきる前に止まる。4着。まだ本調子でない感じがするし、距離を考えても次が狙い目。

 パープルエビスは押しながら単騎逃げに入る。しかし後ろから早めに来られ万事休す。7着。単騎逃げでスムーズに勝とうと思ったら、もっとスタートが良くならないといけない。どちらにせよ気性面でまだ成長が必要。
 アタラクシアは先行して4番手外目を追走。4角から正攻法でスパートをかけていくが、伸びを欠き9着に終わる。初めての1流馬相手だったし道悪も不向き。直線で左右から挟まれる場面もあった。まあ今はこんなものだろう。やはりモノになるのはずっと先の話。
マイネルコンドルは2番手からという位置取りでは前すぎた。ズブい馬だが先行するよりは脚を溜めた方がいい感じ。

 ラガーレグルスはパドックでも静かにしていたし、ゲート前での状態もよく見えた。しかし、全馬のゲートインが終わり観客が騒ぎ出すと、この馬もそわそわしだす。そのままゲートが開かれ、その瞬間に立ち上がり落馬。レースを行うことすらできなかった。
 この落馬は、返し馬の段階でも特に落ち着かせることに注意していた騎手の責任ではないし、調教時に十分な対応をとっていた厩舎側のせいでもない。あえていうなら、すぐカッカする馬自身と無闇にやかましい観客のせいだ。いろいろな競馬サイトで常に競馬観戦者のマナーの悪さについては議論されていたが、1998年度の宝塚記念時や今回の事件は決定的なものである。競馬が一種のショービジネスである以上、観客が盛り上がろうとする行為を規制することは難しいのは分かっているが、それでも、ファンファーレ廃止などから検討していかなければならないだろう。観客は自分で自分の首を絞めていることにまだ気がついていないのか。
 馬鹿な観客はともかく、ラガーレグルスの方は非常に心配である。幸い馬体に大きな異常はなかったようだが、精神面に対し、このようなアクシデントは後を引きやすいものだ。たとえダービーを棒に振っても精神面の建て直しを行わないと、今後1年くらい何もできないままに終わる可能性すらある。関係者の慎重な対応を望む。

 ラガーレグルスのみが残念であったが、その他は力のある馬勝ちからのある競馬をした言いレースだった。この他にも回避したフサイチゼノンとシルヴァコックピットがおり、笠松のレジェンドハンターや(外国産馬だったかもしれないが)アグネスデキシィという逸材も残っている。今年の4歳牡馬戦線は粒ぞろいで楽しい。

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